敷地権の表示の登記
しきちけんのひょうじのとうき
不動産登記法では、区分建物の敷地である土地には、「敷地権である旨の登記」という特殊な登記を記載することとしている。
この「敷地権である旨の登記」がなされるとき、その敷地上に存在する区分建物(および区分建物が属する一棟の建物)について、次の事項が表示される。これを「敷地権の表示の登記」という。
(1)区分建物の登記記録の表題部
敷地権の種類(所有権か地上権か等)、敷地権の割合(その区分建物所有者が有する土地の権利の持分割合)
(2)一棟の建物の登記記録の表題部
その敷地全体の所在・地番、地目、地積など
区分建物
一棟の建物のうち、構造上区分されている部分であって、独立して住居等の用途に使用できるものをいう(不動産登記法第2条第22号)。具体的には分譲マンションの各住戸が「区分建物」である。
敷地権である旨の登記
一棟の建物を区分した各部分のことを、不動産登記法では区分建物と呼ぶ。
また区分建物がその敷地を利用するための法律上の権利(例えば所有権の共有持分)のことを、敷地利用権と呼ぶ。
区分建物と敷地利用権は、別々に処分することが可能であるとすると、権利関係がいたずらに錯綜する可能性があるので、法律(建物の区分所有等に関する法律第22条)では、区分建物と敷地利用権を常に一体で処分することを原則的に義務付けている。
そこで不動産登記法では、区分建物の敷地である土地については、「敷地権である旨の登記」という特殊な登記を記載することとしている。土地の登記記録において、「敷地権である旨の登記」がなされて以降は、区分建物と敷地利用権が常に一体で処分されることを明確にしている。
また区分建物の登記記録においても、敷地権の内容が表示される。(詳細は「敷地権の表示の登記」へ)
登記記録
一筆の土地または一個の建物ごとに作成される登記の記録のこと。
従来は紙であったため「登記用紙」と呼ばれていたが、現在はほとんどの登記所でハードディスク上のデータとなっているため、現在の不動産登記法では「登記記録」という用語が使用されている。(不動産登記法第2条第5号)
表題部(不動産登記簿における)
一筆の土地または一個の建物ごとに作成される登記記録のうち、土地・建物に関する物理的状況を表示した表示登記が記載されている部分のこと。
それ以外の権利に関する状況が記載されている部分は、権利部という。権利部はさらに甲区と乙区に分かれる。
土地に関する登記記録の場合、「表題部」には「所在」「地番」「地目」「地積」「原因」「所有者」が記載されている。
また建物に関する登記記録の場合、「表題部」には主たる建物の「所在」「家屋番号」「種類」「構造」「床面積「原因」「所有者」が記載され、さらに付属建物についても同様の内容が記載される。
なお区分所有建物の登記記録の表題部には、上記の他に敷地権を表示する欄が設けられている。
このうち「原因」とは、その土地や建物が生じた理由などを書く欄であり、「○○番から分筆」「○年○月○日新築」のように記載される。
また「所有者」とは、その土地・建物の登記記録をはじめて作成した時点での所有者を書く欄である。ただし、のちに所有権の保存の登記をすれば、この表題部に記載された所有者は抹消される。