不動産用語集|R.E.Words by(株)不動産流通研究所

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最終更新日:2018/1/17

分離課税

ぶんりかぜい

他の所得と合算しないで課税することをいう。

源泉分離課税(源泉徴収によって納税が完了)と申告分離課税確定申告において分離して税額を計算)とがある。

所得税についてみれば、それぞれ次のような所得が分離課税の対象とされている。

1.源泉分離課税
退職所得、利子所得(総合課税の対象となるものを除く)、特定目的信託のうち社債的受益権の収益の分配に係る配当、私募公社債等運用投資信託の収益の分配に係る配当、懸賞金付預貯金等の懸賞金等、一定の金融類似商品の補てん金等、一定の割引債の償還差益

2.申告分離課税
山林所得、土地建物等の譲渡による譲渡所得、株式等の譲渡所得等および一定の先物取引による雑所得等、上場株式等の配当所得(申告分離課税を選択した場合)

-- 本文のリンク用語の解説 --

源泉分離課税

納税の方式の一つで、他の所得と分離して、所得を支払う者が支払いの際に一定の税率で所得税を源泉徴収し、それだけで納税が完結するという方法をいう。

その対象となる所得は、利子所得、投資信託の収益分配金など(一部例外がある)であり、課税率は20%(一部例外あり)である。

申告分離課税

上場株式・店頭株式・上場不動産投資信託の売却益(譲渡所得)に対して、個人投資家が給与所得などのほかの所得と分離して、独自に税額を計算し、確定申告を行なって納税すること。

上場株式等の売却益は、給与所得・事業所得・不動産所得とは別に、独自の「譲渡所得」として課税される仕組みになっており、これを「分離課税」という。

分離課税の場合には、給与所得等の額にかかわらず、税率は原則20%(所得税15%、住民税5%)である。また、源泉徴収口座(後述)を選択した場合以外は、必ず確定申告を行なわなければならない。

ただし2013(平成25)年から2037(平成49)年までは、復興特別所得税として各年分の基準所得税額の2.1%を申告・納付しなければならない。

また、申告分離課税において、個人投資家が自ら確定申告を行なうという手続き負担を軽減するために「特定口座」の制度(金融商品取引業者等が年間の譲渡損益を計算する制度)が設けられている。特定口座には、証券会社が納税まで代行する「源泉徴収口座」と、証券会社が売却益の計算だけを行なう「簡易申告口座」がある。

なお、申告分離課税制度は、山林所得、土地建物等の譲渡による譲渡所得、一定の先物取引による雑所得等についても適用されている。

確定申告

確定申告とは、所得を申告するために、税務署に備え付けられている「確定申告書」という書面に必要事項を記入して、住所地の税務署に提出することを指す。

一般の勤労者の場合は、毎月の給料と賞与から所得税が自動的に源泉徴収され、さらに年末調整によって所得税の納税が完了する。
従って通常は、一般の勤労者は所得税の納税について確定申告を自ら行なう必要はない。

しかし、住宅ローン控除を1年目に受ける場合、給与を2ヵ所以上から受けている場合、医療費控除を受ける場合などには、勤労者が自ら住所地の税務署に出向いて、確定申告を行なう必要がある。 確定申告書の記入は一般の個人には非常に難しい。そこで確定申告の時期には、各税務署の中で、地元の税理士会に所属する税理士たちが無償で個人の相談に乗り、確定申告書の記入を無償で代行してくれている。

確定申告は、毎年2月16日から3月15日までに行なうこととされている。ただし、所得税の還付を受ける場合には、2月16日以前でも確定申告を行なうことができる。

なお、不動産の貸付けによる所得(不動産所得という)がある個人は、必ず確定申告を行なう必要がある(詳しくは「青色申告」、「白色申告」へ)。

特定目的信託

不動産証券化手法の一つで、資産の流動化を目的とした信託をいう。 通常SPT(Special purpose Trust)といわれる。

「資産の流動化に関する法律(資産流動化法)」によって制度化されており、対象特定資産の保有者は、信託契約締結時に、信託受益権を分割して複数の者に取得させることを目的とする旨定めて、当該資産を流動化する仕組みである。特定目的会社とほぼ同様の機能を発揮することができる。

私募

有価証券を新規に発行するときの方法の区別で、50名以上の者を申込みの勧誘の相手方とするものを公募、50名未満の者を相手方とするものを私募という。 発行価額に応じて有価証券通知書や届出書が必要になるが、公募か私募かの違いによってその取扱いが異なる。私募は、機関投資家を相手に行なわれることが多い。

一般に、公募すれば広い範囲から投資家を集めることができて証券の流通性を高めることができる一方、私募であれば発行コストが低く、あらかじめ保有者を確定しやすい。

建物

民法では、土地の上に定着した物(定着物)であって、建物として使用が可能な物のことを「建物」という。 具体的には、建築中の建物は原則的に民法上の「建物」とは呼べないが、建物の使用目的から見て使用に適する構造部分を具備する程度になれば、建築途中であっても民法上の「建物」となり、不動産登記が可能になる。

譲渡所得

資産を譲渡したことにより得た所得をいう。 譲渡収入と資産取得や譲渡に当たって要した費用の差が譲渡所得である(課税される譲渡所得額=譲渡価額−(取得費+譲渡費用)−特別控除)。

譲渡所得は、その他の所得と合算して課税されるのが原則であるが、土地や建物の譲渡所得については、株式等の譲渡所得と同様に、他の所得と分離して課税される。その課税に当たっては、土地や建物の保有期間に応じて、譲渡した年の1月1日において所有期間が5年を超えるもの(長期譲渡所得)と5年以下のもの(短期譲渡所得)とに分けられ、税率などが異なる。

先物(先物取引)

将来の一定時期に現実の受渡しをする条件のもとで売買し、受渡しまでの間に反対売買(転売または買い戻し)をしたときには差金の授受で決済することができる取引が「先物取引」であり、そのような取引の対象となる商品等を「先物」という。

反意語は「現物取引」「現物」。

先物取引は、価格変動リスクを回避するためのヘッジ機能、仮需要を導入することによる価格発見機能などを担う。一方で、差金決済によって売買代金よりも非常に小額で買付けでき、あるいは現物を持たないまま売付けできるなど、投機性が強く、現物取引に比べてより大きな危険を伴う。

先物取引を行なう施設として認められているのは、法律で定められた取引所のみである。取引所で取引される先物には、商品、有価証券、通貨等のほか、その指数等およびそれらのオプションがある。

なお、土地(その指数等を含む)を対象にした先物取引や、それに類似する取引をする施設の開設は認められていない。