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最終更新日:2017/12/8

土壌汚染対策法に基づく指定調査機関及び指定支援法人に関する省令

どじょうおせんたいさくほうにもとづくしていちょうさきかんおよびしていしえんほうじんにかんするしょうれい

土壌汚染対策法において土壌汚染状況調査を行なうことができる土壌汚染調査機関および汚染の除去等や調査を支援する法人について、その満たすべき基準等を定めた省令。2002(平成14)年に制定された。

土壌汚染調査機関はおおむね次の基準を満たす必要がある。

1.債務超過となっていないこと
2.土壌汚染状況調査の業務を適確かつ円滑に遂行するために必要な人員を確保する能力を有していること
3.次のいずれかに該当する土壌汚染状況調査の技術管理者を置いていること
1)土壌の汚染の状況の調査に関し3年以上の実務経験を有する者
2)地質調査業または建設コンサルタント業(地質または土質に係るものに限る)の技術上の管理を司る者
3)土壌の汚染の状況の調査に関し1)または2)と同等以上の知識および技術を有すると認められる者
4.土壌汚染状況調査が不公正になる恐れがないものとして次の基準に適合すること
1)特定の者を不当に差別的に取り扱うものでないこと
2)土壌汚染状況調査の実施を依頼する者との取引関係その他の利害関係の影響を受けないこと
3)そのほか、土壌汚染状況調査の公正な実施に支障を及ぼす恐れのないこと

また、汚染の除去等や調査を支援する法人は全国で一つ指定することとされ、
(公財)日本環境協会が指定されている。

-- 本文のリンク用語の解説 --

土壌汚染対策法

土壌汚染の状況を把握し、その汚染による健康被害を防止するための法律。2002(平成14)年に制定された。その後、09(平成21)年にさらなる課題への対応のために、17(平成29)年に土壌汚染リスクの管理を適切に実施するために、それぞれ改正されている。 土壌汚染対策法で定められている主な内容は次のとおりである。 1)土壌汚染状況調査の実施
次の3種類の調査を定め、その実施を義務付ける。
i)使用が廃止された有害物質使用特定施設に係る工場又は事業場の敷地であった土地の調査
ii)土壌汚染の恐れがある土地の形質の変更が行われる場合の調査
iii)土壌汚染による健康被害が生ずるおそれがある土地の調査 2)区域の指定と措置の義務づけ
土壌の汚染状態が指定基準を超過した場合に次の2種類の区域を指定し、それぞれの区域について必要な措置を定める。
(1)要措置区域
土壌汚染の摂取経路があり健康被害が生じる恐れがあるため、汚染の除去等の措置が必要な区域。この区域に指定されると、健康被害を防止するために必要な措置を講じなければならない。また、土地の形質変更は原則禁止される。
(2)形質変更時要届出区域
土壌汚染の摂取経路がなく、健康被害が生じる恐れがないため、汚染の除去等の措置が不要な区域(摂取経路の遮断が行われた区域を含む)。この区域では、土地の形質変更時に都道府県知事に計画を届け出なければならない。 3)汚染土壌の搬出等に関する規制
i)要措置区域及び形質変更時要届出区域内の土壌の搬出における事前届出、計画の変更命令、運搬基準の遵守
ii)汚染土壌に係る管理票の交付及び保存の義務
iii)汚染土壌の処理業の許可制度 なお、土壌汚染の発生を防ぐための対策は、土壌汚染対策法のほか、水質汚濁防止法による有害物質を含む汚水等の地下浸透防止措置、廃棄物の処理および清掃に関する法律による有害物質を含む廃棄物の適正処分措置などによって対応が図られている。また、ダイオキシン類による汚染対策については、ダイオキシン類対策特別措置法によって別途の措置が定められている。

土壌汚染状況調査

土壌について、人の健康に被害を生ずる恐れが大きいものとして指定された26種類の物質(特定有害物質)による汚染状況を把握するための調査。土壌汚染対策法に基づいて実施される。 土壌汚染状況調査には、実施が必要な場合に応じて次の3種類がある。 1)使用が廃止された有害物質使用特定施設に係る工場または事業場の敷地であった土地の調査
2)土壌汚染の恐れがある土地の形質の変更が行なわれる場合の調査
3)土壌汚染による健康被害が生ずるおそれがある土地の調査 土壌ガス調査・土壌溶出量調査・土壌含有量調査で構成されるが、その方法は、調査の目的、調査する特定有害物質の性質などに応じて基準が定められている。また、実施主体は土地所有者等で、調査の実施は指定調査機関が担当する。