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最終更新日:2022/4/27

化学物質過敏症

かがくぶっしつかびんしょう

化学物質の暴露が関与する、倦怠感、疲労感、頭痛、不眠、皮膚炎などの症状の総称。ただし、中毒、アレルギーなど病因や病態が医学的に解明されている症状を除くのが一般的である。

化学物質過敏症が発症するメカニズムは解明されていないが、過去に化学物質に曝されたことがある場合に、非常に微量の化学物質に接触したときにも発症する。また、原因物質の除去により症状が改善または治癒すること、関連性のない多種類の化学物質に対して反応が生じることなどが判明している。

化学物質過敏症は、シックハウス症候群と違って、建物内環境に起因するとは限らない。また、客観的な診断方法や治療法は確立しておらず、体系的な対応策も定まっていない。しかし、一定数の患者が存在していることは確かで、医療の対象となっている。

-- 本文のリンク用語の解説 --

シックハウス症候群

住宅に起因する、倦怠感、めまい、頭痛、湿疹、のどの痛み、呼吸器疾患などの症状を総称していう。

汚染された住宅内の空気を吸引することによって発症する場合が多いとされ、建材や家具に含まれる有機溶剤や防腐剤、それらに類する揮発性有機化合物(VOC、Volatile Organic Compounds)が汚染源とされるほか、カビや微生物による空気汚染も原因となるといわれている。

その対策として、住宅性能表示制度における空気環境としてホルムアルデヒド濃度を表示することとされているほか、建築基準において、居室を有する建築物については、居室内において化学物質の発散による衛生上の支障がないように建築材料、および換気設備についての一定の技術的基準に適合すべきとされている。これによって、マンションなど特に気密性の高い住宅においては、ホルムアルデヒドを発散する恐れのある建築材料を使用しない場合であっても、家具からの発散の恐れがあるため、原則として、常時換気が可能な構造の機械換気設備等の設置が義務付けられている。