このページを印刷する

最終更新日:2020/10/5

耐用年数

たいようねんすう

建物、機械、器具などが使用に耐えることのできる年数。材料や構造だけでなく、管理の状態によっても異なる。

また、財務会計においては、減価償却費の算定基準として耐用年数が定められている。これを「法定耐用年数」といい、たとえば住宅用建物の法定耐用年数は、木造が22年、鉄筋コンクリート造鉄骨鉄筋コンクリート造が47年、軽量鉄骨造(骨格材肉厚3mm超4mm以下)が27年などとされている。

実際の耐用年数と法定耐用年数とは異なるので、用語の扱いに注意しなければならない。

-- 本文のリンク用語の解説 --

建物

民法では、土地の上に定着した物(定着物)であって、建物として使用が可能な物のことを「建物」という。 具体的には、建築中の建物は原則的に民法上の「建物」とは呼べないが、建物の使用目的から見て使用に適する構造部分を具備する程度になれば、建築途中であっても民法上の「建物」となり、不動産登記が可能になる。

減価償却

企業会計において、長期間にわたって使用される資産(有形固定資産のほか、特許権などの無形固定資産を含む)を費用化する手法をいう。

例えば、生産設備などは複数の会計年度にわたって使い続けられるため、その取得費を複数年度に分けて費用として計上する必要があるが、そのための手法が減価償却である。
毎年度の減価償却費は、取得費用と耐用年数をもとに、一定の方法(定額法、定率法、級数法、生産高比例法のいずれか)で計算され、それを計上することによって資産が減価し、費用が発生することとなる。

なお、使用によって減価しない資産は減価償却の対象とならない。その代表的な例が、土地や地上権、借地権などである。
一方で、土地等は減価償却の対象とならない代わりに、地価の変動等に応じて再評価する必要がある。

木造

建物の主要な部分を木材とした建築構造のこと。

木造の工法は、大きく分けて「在来工法」「伝統工法」「枠組壁工法」に分類されている。

鉄筋コンクリート構造(鉄筋コンクリート造)

鉄筋とコンクリートによって、柱・小梁・大梁・スラブ・壁を造り、すべての部分を一体化した構造のこと。 鉄筋コンクリートの部材は、引っ張る力にも、圧縮する力にも強いので、地震に対する安全性が高い構造となる。
また、すべての部材がコンクリートで一体化され、部材同士の接合部は剛であるので、建築学上の「ラーメン構造」となっている。 この鉄筋コンクリート構造のデメリットは、自重が大きいため、原則的には大空間建築や高層建築に向かないということである。

鉄骨鉄筋コンクリート構造(鉄骨鉄筋コンクリート造)

鉄筋コンクリートに、鉄骨を内臓させた建築構造。 比較的小さい断面で、強い骨組を作ることができ、粘り強さもあるため、高層建築に多用されている。

軽量鉄骨構造

鉄骨構造の一つ。
軽量鉄骨構造とは、次のような特徴を持つ鉄骨構造である。

1.軽量鉄骨を柱・梁として使用する。
2.ブレース(brace:留め具)で柱・梁を対角線につなぐことにより、水平方向の外力に対抗できる構造をつくる。
3.木質系パネル・軽量気泡コンクリートパネル・窯業系パネルなどで壁・床を構成する。

従って、「軽量鉄骨構造」とは、在来工法の木造建築物における木造軸組を「軽量鉄骨とブレース」に置き換えたものであると考えることができる。

こうした「軽量鉄骨構造」は、一般住宅やアパートに使用されることが多い。