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最終更新日:2017/11/20

高齢者円滑入居賃貸住宅

こうれいしゃえんかつにゅうきょちんたいじゅうたく

高齢者の入居を敬遠しない賃貸住宅で、都道府県知事の登録を受けた建築物のこと(高齢者居住法4条)。通称「高円賃」。高円賃は、高齢者居住支援センターから入居高齢者の家賃債務保証を受けることができ(11条)、登録簿は一般の供覧に供される(9条)。   高円賃のうち、もっぱら高齢者または高齢者と同居する配偶者を賃借人とする賃貸住宅を高齢者専用賃貸住宅(高専賃)といい、さらに民間の土地所有者等がバリアフリー仕様や緊急通報装置の設置等の基準を満たして供給する高齢者向けの優良な賃貸住宅を高齢者向け優良賃貸住宅(高優賃)、厚生労働省が定める基準に該当するものを適合高齢者専用賃貸住宅」(適合高専賃)という。適合高専賃は介護保険法上の特定施設として取り扱われ、他の市町村からの転居も含め入居者は介護保険の適用を受けることができる。

-- 関連用語 --
高齢者の居住の安定確保に関する法律

高齢者の居住の安定の確保を図るための措置を定めた法律で、2001(平成13)年4月に公布された。

その主要な内容は、 1.高齢者の入居を拒まない民間の賃貸住宅の登録制度の創設、2.高齢者居住に適する賃貸住宅の建築や適する住宅にするための改良に対する支援措置、3.賃借人の死亡に至るまで契約が存続する賃貸借契約制度の創設 である。

1.によって登録された住宅が「高齢者円滑入居賃貸住宅」、2.の支援の対象となる住宅が「高齢者向け優良賃貸住宅」、3.による住宅の賃貸借が「終身建物賃貸借」である。

高齢者向け優良賃貸住宅

高齢者の居住に適する構造、設備を備え、緊急時に対応したサービスを提供する住宅として都道府県知事の認定を受けた賃貸住宅をいう。

規模、バリアフリー化、緊急時サービスなどの基準を満たして認定されると、その整備に要する費用の一部について国および地方公共団体の補助を受けることができる他、家賃の減額に要する費用の助成、税制上の優遇措置、融資に際しての優遇などがある。

高齢者向け優良賃貸住宅は、高齢者円滑入居賃貸住宅(高齢者の入居を拒まない賃貸住宅)としての登録が義務付けられている。 なお、2011年10月の「改正高齢者住まい法」の施行に伴い、サービス付き高齢者向け住宅に一本化された。