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最終更新日:2017/12/8

マンションの管理の適正化の推進に関する法律

まんしょんのかんりのてきせいかのすいしんにかんするほうりつ

略称は「マンション管理適正化法」。マンションの管理を適正に行なうための仕組みを規定している法律。2001(平成13)年に公布・施行された。

この法律で規定されているのは、

1.管理組合の運営などマンションの管理に関して、管理組合の管理者やマンションの区分所有者等に対して助言、指導その他の援助を行なう専門家の資格を定めること(マンション管理士制度)

2.マンションの管理業務を受託する者の登録を義務づけること(マンション管理業の登録制度)

3.マンション管理業務を行なうに際して、一定の資格者を置くことを義務付けること(管理業務主任者制度)

などである。

原則的に、マンションの管理はその所有者が責任を負うのであるが、1.によって所有者に対して直接に支援する仕組みを、2.および3.によってマンション管理業務を受託する者が適正に業務を実施する仕組みを、それぞれ整えることにより、良好なマンション居住環境を確保することをめざしている。

-- 本文のリンク用語の解説 --

管理組合

分譲マンションなどの区分所有建物において、区分所有者が建物および敷地等の管理を行なうために区分所有法にもとづいて結成する団体のこと(ただし区分所有法上では「管理組合」という言葉を使用せず、「区分所有者の団体」と呼んでいる)。

区分所有建物においては、区分所有者は区分所有法により、当然にこの「管理組合」に加入することとされているので、区分所有者の任意で管理組合から脱退することはできない(区分所有法第3条)。

このような管理組合は、集会(いわゆる管理組合の総会)を開き、管理に関するさまざまな事項を議決し、管理規約を定める。

また管理組合の通常業務を執行するために、管理規約にもとづいて複数の理事が選出され、この理事によって構成される理事会が業務を行なう。

また管理組合は、法人になることができる。法人になった管理組合は「管理組合法人」と呼ばれる。

区分所有者

分譲マンションのように独立した各部分から構成されている建物を「区分所有建物」という。 この区分所有建物において、建物の独立した各部分のことを「専有部分」という。 区分所有者とは、この専有部分を所有する者のことである(詳しくは「区分所有建物」参照)。

マンション管理士

マンション管理法にもとづき、国土交通大臣が毎年実施する「マンション管理士試験」に合格し、登録の手続きを終えて、マンション管理士登録証の交付を受けた者のこと(マンション管理適正化法第2条、第31条、第8条など)。

マンション管理士は、管理組合や区分所有者の相談を受け、助言・指導を行なうことができる(マンションの管理の適正化の推進に関する法律第2条)。

マンション管理業

マンションの管理の適正化の推進に関する法律では、マンション管理業とは「管理組合から委託を受けて、業として分譲マンションの「管理事務」を行なうこと」であると定義している(同法第2条)。

ここでいう「管理事務」とは、「基幹事務」を含む場合だけを指すものとされている(基幹事務とは「管理組合の会計および出納」や「維持または修繕に関する企画等」をいう)。

このため、単に建物管理員業務や清掃業務だけを行なう場合は、上記の「基幹事務」を行なわないので、「管理事務」に該当しない。従って、マンション管理法上はマンション管理業に該当しないことになる。

なお、マンション管理業を行なう場合には、国土交通大臣への登録を行なう義務がある。この登録をしないでマンション管理業を行なった場合には、1年以下の懲役または10万円以下の罰金の対象となる。

管理業務主任者

マンション管理法にもとづき、国土交通大臣が毎年実施する「管理業務主任者試験」に合格し、管理事務に関し2年以上の実務経験またはそれと同等以上の能力を有すると認められて、国土交通大臣の登録を受け、管理業務主任者証の交付を受けた者のことである(マンション管理適正化法第57条、第58条、第59条、第2条)。

マンション管理業者は、その事務所ごとに、30の管理組合の事務を委託されるごとに1名の割合で、専任の管理業務主任者を置く義務がある(マンション管理適正化法第56条)。

例えば、あるマンション管理業者が2つの事務所を持ち、A事務所では40組合、B事務所では10組合の事務の委託を受けていたとすれば、A事務所で2名、B事務所で1名、計3名の専任の管理業務主任者を置く必要がある。

また、管理組合との間で、管理委託契約を締結する際には、マンション管理業者は、契約締結前の重要事項説明を管理業務主任者に行なわせる義務がある(マンション管理適正化法第72条)。また契約成立時に交付する書面(通常は管理委託契約書を指す)には、管理業務主任者が記名する必要がある。なお、紙の書面に代えて政令で定めるところにより電磁的交付をおこなうこともできることになっている。(マンション管理適正化法第73条)。

さらにマンション管理業者は毎年、管理組合等に報告を行なう義務があるが、この際にも管理業務主任者によって報告を行なう必要がある(マンション管理適正化法第77条)。