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最終更新日:2022/2/15

時効の更新事由

じこうのこうしんじゆう

進行していた時効の効力を失わせる事実や行為。時効の更新事由が発生すれば、時効の完成が猶予され、事由が終了した時から新たに進行を始める。

時効の更新事由には次の3種類がある。
1.裁判上の請求等
「裁判上の請求」「支払督促」「和解又は調停(法律に基づくもの)」「破産手続参加・再生手続参加・更生手続参加」によって時効の完成が猶予される。そして、これらによって権利が確定し事由が終了したときから、時効は新たに進行を始める。

2.強制執行
「強制執行」「担保権の実行」「担保権の実行としての競売」「財産開示手続」
によって時効の完成が猶予される。そして、これらによって権利が確定し事由が終了したときから、時効は新たに進行を始める。ただし、申立の取り下げまたは法律の規定による取消による事由の終了の場合には時効の進行が継続する。

3.承認 
債務者が権利を承認したときには、そのときから新たに時効が進行する。この「権利の承認」とは、たとえば、支払猶予の要請、利息の支払い、債務の一部弁済などである。

また、「仮差押」「仮処分」「催告」「協議を行なう旨の合意」があったときには、それぞれの事由に応じて定められた一定の期間、時効は完成しない。

-- 本文のリンク用語の解説 --

時効

ある事実状態が一定期間継続した場合に、そのことを尊重して、その事実状態に即した法律関係を確定するという制度を「時効」という。 時効は「取得時効」と「消滅時効」に分かれる。取得時効は所有権、賃借権その他の権利を取得する制度であり、消滅時効は債権、用益物権、担保物権が消滅するという制度である。

時効は時間の経過により完成するものであるが、当事者が時効の完成により利益を受ける旨を主張すること(これを援用という)によって初めて、時効の効果が発生する。

また、時効の利益(時効の完成によって当事者が受ける利益)は、時効が完成した後で放棄することができる。これを時効利益の放棄という。

また時効は、時効の完成によって不利益を受ける者が一定の行為を行なうことにより、時効の完成を妨げることができる。これを時効の更新という。

強制執行

債務者に給付義務を強制的に履行させる手続きのことを「強制執行」という。 強制執行を行なうには、公的機関が作成した確定判決などの文書(債務名義)が必要であり、またその債務名義に「執行文」が記載されていることが必要である。

強制執行は、金銭執行と非金銭執行に分類される。
金銭執行とは、債務者の財産を差し押さえて(さらには競売により換価して)、金銭を債権者に交付するような強制執行である。代表的な金銭執行としては「強制競売」と「債権差押」がある。
また非金銭執行とは、金銭債権以外の債権(例えば土地引渡請求権)を実現するために行なわれる等の強制執行である。

なお、債務者(または物上保証人)の不動産に抵当権を設定している債権者が、その抵当権にもとづき不動産を競売することは、「任意競売」と呼ばれる。しかし任意競売は、強制執行には含まれない。また、任意競売では「抵当権の存在を証する文書」は要求されるが、「債務名義」は必要ではない。

債務

私法上の概念で、ある人(債権者)に対して一定の給付をなすべき義務をいう。

債務を負っているのが債務者である。

仮差押

債権者が金銭債権を持っているとき、債務者が返済を滞納している等の事情があり、債務者の財産状況が著しく悪化していることが明らかである場合には、債権者は裁判所に対して、債務者の財産(不動産など)の売却等を一時的に禁止することを申請することができる。

裁判所がその申請に相当な理由があると認めた場合には、裁判所は債務者に対して、財産の売却等を当分の間行なわないよう命令する。この裁判所の命令を「仮差押」と呼んでいる。

債権者から見れば、「仮差押」によって債務者の財産を一時的に凍結することができることになる。

仮処分

処分禁止の仮処分のこと。

債権者が金銭債権を持っているとき、債務者の財産状況の悪化などの事情がある場合には、裁判所は債務者に対して、財産の売却等を当分の間行なわないよう命令することができる。
この裁判所の命令を「仮差押」と呼んでいる。

しかしながら、金銭債権以外の債権については、こうした仮差押を行なうことができないので、その代わりに「処分禁止の仮処分」が用意されている。

例えば、A氏が土地をB氏に売却したが、B氏が代金を支払ったにもかかわらず、A氏が土地の登記名義をB氏に移そうとしないというケースでは、B氏が登記名義を取得しない間に、A氏がその土地を第三者に売却してしまう可能性がある。
そこでB氏は、裁判所に対して、当該土地の第三者への売却を一時的に禁止するように申請することができる。

裁判所はB氏に相当な理由があると認めたならば、A氏に対して「処分禁止の仮処分」を命令することができる。
この「処分禁止の仮処分」が行なわれると、A氏は当該土地を第三者に売却することができなくなる(もし第三者に売却したとしても、B氏がA氏に対する裁判で勝訴した場合には、第三者はその土地の取得をB氏に主張することができなくなる)。

催告

相手に対して一定の行為を要求することをいう。 催告をして相手方が応じない場合に、一定の法律効果が生じるという意味がある。

大きく、債務者に対して債務の履行を請求すること、無権代理者等の行為を追認するかどうか確答を求めることの2つの場合がある。例えば、債務の履行を催告すれば、時効の中断、履行遅滞、解除権の発生などの、追認の催告は、場合に応じて、追認、取消しまたは追認の拒絶とみなされるなどの法律効果に結びつく。

口頭による催告も法律上有効であるが、確実を期すためには証拠力の強い方法によるのが望ましい。