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民事再生法

みんじさいせいほう

経済的に窮境にある債務者自身がそのまま財産管理や事業を続けながら事業などの再生を行うための法律。平成12年4月1日施行。   原則として債務者の申立てに基づき、裁判所が再生手続開始を決定し(21条、33条)、再生債務者は、再生手続が開始された後も、その業務を遂行し、又は、その財産を管理し若しくは処分する権利を有する(38条)。再生債務者に対し再生手続開始前の原因により生じた債権(再生債権)については、特別な場合を除き、再生手続開始後は、弁済をすることができない(84条、85条)。再生手続に参加しようとする債権者は、所定の期間内に再生債権の届出をしなければならない(94条)。再生計画においては、全部又は一部の再生債権者の権利の変更(再生債権のカット、弁済期の繰延べ等)が定められる(179条)。   再生債務者が貸主、再生債権者が借主である場合の賃貸借契約については、特則があり、借主が再生手続開始当時、貸主に対し、敷金とは別に再生債権を有しているときは、再生手続開始後に支払い義務が生ずる賃料債務の6月分に相当する額まで、債権届出期間内に限り、相殺をすることができる(92条2項)。この賃料債務は、債権届出期間満了後に生ずるものも含む。また、再生手続開始決定がなされた後も、賃料については相殺をしないで支払い続けた場合、敷金返還請求権は、再生手続開始の時における賃料の6月分に相当する額を限度として、共益債権となる(92条3項)。前記により相殺された賃料がある場合は、その分は除かれる。   敷金は、明け渡し時に補修費等を差し引いた残高に対して再生計画の弁済率をかけてカットする等の方法により計算した額が返済されるが、時期については、敷金返還債務は明け渡しの時に生じるので、明け渡しと再生計画に定めた一般の弁済期のいずれか遅い方が弁済期になると定められる。

出典 不動産適正取引推進機構

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