不動産用語集 - 不動産業務に役立つ基礎知識
防災・復興用語

復興特別区域

読み: ふっこうとくべつくいき

東日本大震災で被災した区域であって、東日本大震災復興特別区域法に基づき、震災復興を円滑迅速に推進するために作成される計画の対象とされている区域をいう。「復興特区」と略称されることもある。

復興特別区域を定めて復興を図る計画には、復興推進計画、復興整備計画、復興交付金事業計画の3つがある。

1)復興推進計画
産業の集積・活性化、居住の確保、社会福祉等の課題解決等による復興の促進を図るための計画。この計画で定めた事業については、建築基準法農地法、工場立地法などによる各種規制の特例、所得税法人税、地方税等に関する課税の特例、利子補給金の支給などが適用・措置される。
2)復興整備計画
市街地の整備、農業基盤の整備等による土地利用の再編を推進するための計画。この計画で定めた事業については、都市計画農用地利用計画等の土地利用に関する計画の変更等の特例、都市計画法、農地法等による土地利用に係る許認可等の特例、環境影響評価法の特例などが適用・措置される。
3)復興交付金事業計画
地域の特性に即して、創意工夫を発揮して自主的かつ主体的に復興を進めるための計画で、この計画で定めた各種の事業に対しては、弾力的な運用が可能な復興交付金が交付される。

実際の復興は、これら3つの計画が重なり合い、複合的に推進されている。従って、計画の対象区域もおおむね重なっている。

なお、東日本大震災時に発生した原子力発電所事故によって被災した区域については、別途の措置が定められている。