最終更新日:2008/10/29
証券化(債権の)
しょうけんか(さいけんの)債権から得られるであろうキャッシュフローを裏付けにして有価証券を発行する方法をいう。
証券化の対象とされる債権には、住宅ローン債権のような貸付債権、公社債のような債券があるが、それらの債権を保有する者は、それをSPE(特別目的事業体、SPCや投資法人など)に譲渡し、SPEは債権から生み出されるであろうキャッシュフローを受け取る権利を証券の形にして投資家に販売する。これによって証券化が実現するのである。
この場合、多数の債権をまとめたり、異なる性格の債権を組み合わせたりして、リスクとリターンを調整するのが通例である。また、証券化に当たって必要な、倒産隔離や導管体機能を確保するのは当然のことである。
債権を証券化した金融商品は、裏付けとなるキャッシュフローが確定していること、償還に期限があることなどが特徴であるとされる。
-- 本文のリンク用語の解説 --
債権
人がある人に対して給付を要求することができるという権利を債権という。
住宅ローン
個人に対する住宅資金の融資をいう。主として民間の金融機関が担っているが、その円滑な実施などのため、(独)住宅金融支援機構(住宅金融公庫の廃止後、その機能の一部を引き継いだ組織)と連携することが多い。また、年金基金、共済組合などが融資する場合もある。
融資の期間、利率(固定金利か変動金利かを含めて)などの条件は、金融機関によって異なるほか、借入者の属性や状況等、金融機関との取引の状況に応じて多様である。その選択のために、借入と償還をさまざまにシュミレーションできるサービスも提供されている。
住宅ローンの実施に際しては、通常、融資対象となる住宅に担保権が設定されるほか、連帯保証人を求められることが多い。また、住宅販売会社が提携金融機関の融資を斡旋する場合もある(提携住宅ローン)。
なお、住宅ローンの負担軽減のための税制上の優遇措置(住宅ローン減税)があるほか、住宅ローン債権がSPCなどに譲渡され証券化される例も増えてきている。
融資の期間、利率(固定金利か変動金利かを含めて)などの条件は、金融機関によって異なるほか、借入者の属性や状況等、金融機関との取引の状況に応じて多様である。その選択のために、借入と償還をさまざまにシュミレーションできるサービスも提供されている。
住宅ローンの実施に際しては、通常、融資対象となる住宅に担保権が設定されるほか、連帯保証人を求められることが多い。また、住宅販売会社が提携金融機関の融資を斡旋する場合もある(提携住宅ローン)。
なお、住宅ローンの負担軽減のための税制上の優遇措置(住宅ローン減税)があるほか、住宅ローン債権がSPCなどに譲渡され証券化される例も増えてきている。
SPE
Special Purpose Entityの略で、資産(不動産)を証券化するための事業体を総称していう。「特別目的事業体」と訳される。資産(不動産)を保有、運用し、収益を得て、それを投資家に配分する役割を果たす。投資収益を投資家に運搬するというイメージから「ビークル(SPV(Special Purpose Vehicle)」といわれることもある。
特定目的会社(SPC)、投資法人のような特別の法律に基づく事業体のほか、株式会社、合同会社、任意組合、匿名組合など、その形態は様々である。信託もその一つと考えてよい。
SPEがその役割を果たすためには、(1)得た利益をそのまま投資家に配分できること(導管体としての機能)、(2)関係者の倒産等の影響が保有・運用する資産(不動産)に及ばないこと(倒産隔離の機能)、(3)資産(不動産)の保有・運用におけるリスクとリターンが透明であること、の三つの要件を満たす必要があるとされる。
特定目的会社(SPC)、投資法人のような特別の法律に基づく事業体のほか、株式会社、合同会社、任意組合、匿名組合など、その形態は様々である。信託もその一つと考えてよい。
SPEがその役割を果たすためには、(1)得た利益をそのまま投資家に配分できること(導管体としての機能)、(2)関係者の倒産等の影響が保有・運用する資産(不動産)に及ばないこと(倒産隔離の機能)、(3)資産(不動産)の保有・運用におけるリスクとリターンが透明であること、の三つの要件を満たす必要があるとされる。
SPC
Special Purpose Companyの略。特定の資産を担保にした証券の発行など、限定された目的のために設立された会社をいい、一般に「特定目的会社」と訳されている。
不動産の証券化においては、流動化の対象となる不動産を保有・管理し、それを裏づけに資金を調達する役割を果たす。SPCの中心的な機能は、証券化に際して特別の器(例えば二重課税を回避できる組織)としての役割を果たすことであり、会社と称するが実体のないペーパーカンパニーである。通常、SPCが保有する資産の管理処分などの実際の業務は、一定の条件を満たす実務会社に委託される。
なお、一般的に、不動産の証券化のためのSPCのほか、PFI事業などの責任を限定した特定事業を行なうための会社もSPCといわれる。「資産の流動化に関する法律(資産流動化法)」によって設立される特定目的会社(TMKと略称されることがある)は社団であるが、広い意味でのSPCは、株式会社などの形をとる場合が多い。
不動産の証券化においては、流動化の対象となる不動産を保有・管理し、それを裏づけに資金を調達する役割を果たす。SPCの中心的な機能は、証券化に際して特別の器(例えば二重課税を回避できる組織)としての役割を果たすことであり、会社と称するが実体のないペーパーカンパニーである。通常、SPCが保有する資産の管理処分などの実際の業務は、一定の条件を満たす実務会社に委託される。
なお、一般的に、不動産の証券化のためのSPCのほか、PFI事業などの責任を限定した特定事業を行なうための会社もSPCといわれる。「資産の流動化に関する法律(資産流動化法)」によって設立される特定目的会社(TMKと略称されることがある)は社団であるが、広い意味でのSPCは、株式会社などの形をとる場合が多い。
倒産隔離
資産(不動産)の証券化に当たってSPEが満たすべきとされる要件の一つで、その保有・運用する資産(不動産)を関係者の倒産等のリスクから切り離すことをいう。
企業が倒産すると、債権者や管財人は倒産企業が保有する資産や株主議決権などを活用して債権回収を図るが、SPEの保有・運用する資産に対してそのような追及が及べば投資家の利益を損なうことになる。倒産隔離は、そのような追求を防いで、保有・運用資産を法的に保護する仕組みである。
例えば、SPE自身の倒産リスクに対しては、他業規制(当初目的事業以外の禁止)などのほか、議決権を有する出資者を有限責任中間法人やケイマンSPC(ケイマン島に設立した特殊な法人)に限定して公正な第三者のみが議決権を持つようにする手法などが、オリジネーター(Originator)の倒産リスクに対しては、真正売買を確保するなどの方法が採用されている。
企業が倒産すると、債権者や管財人は倒産企業が保有する資産や株主議決権などを活用して債権回収を図るが、SPEの保有・運用する資産に対してそのような追及が及べば投資家の利益を損なうことになる。倒産隔離は、そのような追求を防いで、保有・運用資産を法的に保護する仕組みである。
例えば、SPE自身の倒産リスクに対しては、他業規制(当初目的事業以外の禁止)などのほか、議決権を有する出資者を有限責任中間法人やケイマンSPC(ケイマン島に設立した特殊な法人)に限定して公正な第三者のみが議決権を持つようにする手法などが、オリジネーター(Originator)の倒産リスクに対しては、真正売買を確保するなどの方法が採用されている。
導管体
資産(不動産)の証券化に当たってSPEが満たすべきとされる要件の一つで、資産(不動産)から得られた利益をそのまま投資家に配分するための機能をいう。
通常、法人が事業利益を得るとその利益に対して法人税が課せられるが、税を支払えば投資家に配分できる利益は減少する。そこで、事業目的を投資家に利益を配分することに限定したSPEについては、一定の要件を満たせば法人税を課さないこととされている。その要件を満たすSPEは導管体としての機能を有することになる。
導管体には二つの種類がある。
一つは、その性格からそもそも法人税が非課税のもので、任意組合、匿名組合、信託(特定目的信託等は除く)がこれに相当する(パス・スルー型)。
もう一つは、法人税は課税されるが投資家に配分する利益を損金として控除できるため結果として課税されないもので、資産流動化法による特定目的会社や特定目的信託、投資信託および投資法人法による投資法人がこれに相当する(ペイ・スルー型)。この場合、配当可能所得額の90%を超える部分を配当に当てなければならないとされている。
いずれの場合も、利益を配分された投資家に対して課税されるのは当然である。
通常、法人が事業利益を得るとその利益に対して法人税が課せられるが、税を支払えば投資家に配分できる利益は減少する。そこで、事業目的を投資家に利益を配分することに限定したSPEについては、一定の要件を満たせば法人税を課さないこととされている。その要件を満たすSPEは導管体としての機能を有することになる。
導管体には二つの種類がある。
一つは、その性格からそもそも法人税が非課税のもので、任意組合、匿名組合、信託(特定目的信託等は除く)がこれに相当する(パス・スルー型)。
もう一つは、法人税は課税されるが投資家に配分する利益を損金として控除できるため結果として課税されないもので、資産流動化法による特定目的会社や特定目的信託、投資信託および投資法人法による投資法人がこれに相当する(ペイ・スルー型)。この場合、配当可能所得額の90%を超える部分を配当に当てなければならないとされている。
いずれの場合も、利益を配分された投資家に対して課税されるのは当然である。