最終更新日:2008/10/29
耐震構造
たいしんこうぞう地震などによる水平方向の力に対して十分に耐えることのできるよう設計された建築物の構造をいう。
その技術的な基準は建築基準法に基づいて定められているが、建築物の用途、規模、構造の種別、土地の状況に応じて異なる。
基本的には、(1)柱、はり、床、壁等を有効に配置して、建築物全体がこれに作用するに対して一様に構造耐力上安全であること、(2)構造耐力上主要な部分は、建築物に作用する水平力に耐えるようにつりあいよく配置すること、(3)構造耐力上主要な部分には使用上の支障となる変形または振動が生じないような剛性および瞬間的破壊が生じないような靱性をもたせることとされている。
また、一定の建築物については、その安全性を定められた構造計算によって確かめなければならない。(平成17(2005)年に発覚した構造計算書偽装問題は、この構造計算書が偽造されたことをきっかけに社会問題化したである。)
具体的な耐震設計基準については、大地震などを契機に強化されてきていて、現在は、昭和56(1981)年6月1日に定められた基準(新耐震基準)が適用されている。
なお、地震に対する安全確保の方法には、主要な部材の構造耐力を確保する方法(耐震構造)のほか、振動の伝播を遮断・柔軟化する方法(免震構造)、振動を吸収する方法(制震構造)がある。
-- 本文のリンク用語の解説 --
建築基準法
国民の生命・健康・財産の保護のため、建築物の敷地・設備・構造・用途についてその最低の基準を定めた法律。市街地建築物法(大正8(1919)年制定)に代わって昭和25(1950)年に制定され、建築に関する一般法であるとともに、都市計画法と連係して都市計画の基本を定める役割を担う。
遵守すべき基準として、個々の建築物の構造基準(単体規定、具体的な技術基準は政省令等で詳細に定められている)と、都市計画とリンクしながら、都市計画区域内の建物用途、建ぺい率、容積率、建物の高さなどを規制する基準(集団規定)とが定められている。また、これらの基準を適用しその遵守を確保するため、建築主事等が建築計画の法令適合性を確認するしくみ(建築確認)や違反建築物等を取り締まるための制度などが規定されている。
その法律的な性格の特徴は、警察的な機能を担うことであり、建築基準法による規制を「建築警察」ということがある。
遵守すべき基準として、個々の建築物の構造基準(単体規定、具体的な技術基準は政省令等で詳細に定められている)と、都市計画とリンクしながら、都市計画区域内の建物用途、建ぺい率、容積率、建物の高さなどを規制する基準(集団規定)とが定められている。また、これらの基準を適用しその遵守を確保するため、建築主事等が建築計画の法令適合性を確認するしくみ(建築確認)や違反建築物等を取り締まるための制度などが規定されている。
その法律的な性格の特徴は、警察的な機能を担うことであり、建築基準法による規制を「建築警察」ということがある。
構造耐力上主要な部分
建築基準法施行令第1条第3号に規定されている、建築物の部分のこと。建築物の荷重を支え、外力に対抗するような建築物の基本的な部分のことである。具体的には次の部分が「構造耐力上主要な部分」に該当する。
1)在来工法の木造住宅の場合
基礎に関するものとして「基礎」「基礎ぐい」、軸組に関するものとして「土台」「壁」「柱」「斜材(筋かいなど)」「横架材」「床版」、屋根に関するものとして「小屋組」「屋根版」が、「構造耐力上主要な部分」に該当する。
2)鉄筋コンクリート造のマンションの場合
「基礎」「基礎ぐい」「壁」「床版」「屋根版」が「構造耐力上主要な部分」に該当する。
このような「構造耐力上主要な部分」については、住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)で新築住宅に関する10年間の瑕疵担保責任が義務付けられている。(詳しくは「請負人の瑕疵担保責任(品確法における〜)」、「売り主の瑕疵担保責任(品確法における〜)」へ)
なお、「構造耐力上主要な部分」の正確な定義は次のとおりである。
「基礎、基礎ぐい、壁、柱、小屋組、土台、斜材(筋かい、方づえ、火打材その他これらに類するものをいう)、床版、屋根版又は横架材(はり、けたその他これらに類するものをいう)で、建築物の自重若しくは積載荷重、積雪、風圧、土圧若しくは水圧又は地震その他の震動若しくは衝撃を支えるものをいう」(建築基準法施行令第1条第3号)。
またよく似た用語として建築基準法第2条第5号では「主要構造部」という用語を定義している。
この「主要構造部」とは「壁・柱・床・はり・屋根・階段」のことである。ただし、構造上重要でない最下階の床、間仕切り用の壁、間柱、つけ柱、局所的な小階段などは「主要構造部」から除外されている。
1)在来工法の木造住宅の場合
基礎に関するものとして「基礎」「基礎ぐい」、軸組に関するものとして「土台」「壁」「柱」「斜材(筋かいなど)」「横架材」「床版」、屋根に関するものとして「小屋組」「屋根版」が、「構造耐力上主要な部分」に該当する。
2)鉄筋コンクリート造のマンションの場合
「基礎」「基礎ぐい」「壁」「床版」「屋根版」が「構造耐力上主要な部分」に該当する。
このような「構造耐力上主要な部分」については、住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)で新築住宅に関する10年間の瑕疵担保責任が義務付けられている。(詳しくは「請負人の瑕疵担保責任(品確法における〜)」、「売り主の瑕疵担保責任(品確法における〜)」へ)
なお、「構造耐力上主要な部分」の正確な定義は次のとおりである。
「基礎、基礎ぐい、壁、柱、小屋組、土台、斜材(筋かい、方づえ、火打材その他これらに類するものをいう)、床版、屋根版又は横架材(はり、けたその他これらに類するものをいう)で、建築物の自重若しくは積載荷重、積雪、風圧、土圧若しくは水圧又は地震その他の震動若しくは衝撃を支えるものをいう」(建築基準法施行令第1条第3号)。
またよく似た用語として建築基準法第2条第5号では「主要構造部」という用語を定義している。
この「主要構造部」とは「壁・柱・床・はり・屋根・階段」のことである。ただし、構造上重要でない最下階の床、間仕切り用の壁、間柱、つけ柱、局所的な小階段などは「主要構造部」から除外されている。
免震構造
大地震による揺れをできるだけ小さくして、心理的恐怖感や家具の転倒などによる災害を少なくするために、建物の基礎と土台の間に防振ゴム(積層ゴム)を挿入するなどの構造を免震構造という。これまではマンションでの採用が多かったが、最近は一戸建て住宅に採用するケースも多い。振動を通常の2〜3割程度に和らげる効果があるとされており、今後さらなる増加が予想される。
制震構造
地震による建物被害を防止・軽減するための方法の一つで、地震によって生じる振動を吸収する建物構造をいう。例えば、振り子などの慣性力で地震動を吸収する、地震動に応じて外部から力を加えて振動を押さえる、緩衝装置によって建物部材の変型を軽減するなどの方法を取り入れた建物構造はこれに該当する。主として、超高層の建物において採用されている。
一方、地盤と建物基礎などの間にローラーや積層ゴムを設置して、建物に伝わる地震の揺れを絶縁または長周期化することにより外力を制御する方法を採用した建物構造を免震構造という。
耐震設計は、これらの方法を含めて、地震に対して建物構造の安全を保つための設計をいうが、どのような建物構造を選択するかは建築設計に当たっての重要なポイントのひとつである。
一方、地盤と建物基礎などの間にローラーや積層ゴムを設置して、建物に伝わる地震の揺れを絶縁または長周期化することにより外力を制御する方法を採用した建物構造を免震構造という。
耐震設計は、これらの方法を含めて、地震に対して建物構造の安全を保つための設計をいうが、どのような建物構造を選択するかは建築設計に当たっての重要なポイントのひとつである。