不動産用語集|R.E.Words by(株)不動産流通研究所

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最終更新日:2008/10/29

数量指示売買

すうりょうしじばいばい

数量を基礎にして価格が決定されている売買のこと。

(1)数量指示売買の定義
数量指示売買とは「当事者において売買の対象となる物が実際に持つ数量を確保するために、その一定の面積(容積、重量、員数、尺度なども)があるということが契約に表示され、かつ、この数量を基礎にして代金額が定められた売買」であるとされている。(最高裁判決昭和43年8月20日)
このようにある売買契約が数量指示売買と認められるためには、「当事者の数量確保の意思」、「数量の表示」、「数量をもとにした代金額の決定」、という3要素が必要である。

(2)数量指示売買で数量が不足したとき
数量が不足したとき、買い主は、民法第565条による売り主の担保責任を追及することができる。
これは「数量の不足または物の一部滅失の場合における売り主の担保責任」と呼ばれる売り主の責任である(民法第565条)。
具体的には、善意(数量の不足を知らなかった)の買い主は、売り主に対して、代金減額請求、契約解除、損害賠償請求ができる(ただし契約解除は、その残存数量であれば購入しなかったであろう場合にのみ認められる)。

つまり数量指示売買で数量不足であれば、善意の買い主は、つねに代金減額を請求でき、重大な数量不足ならば契約を解除でき、どちらのときでも損害賠償を請求できる。このように善意の買い主の権利が非常に強いと言うことができる。

-- 本文のリンク用語の解説 --

数量の不足または物の一部滅失の場合における売り主の担保責任

民法第565条の規定により売買契約における売り主が負うべき無過失責任のこと

(1)売主の担保責任
民法では、売り主が責任を果たさない場合には、買い主は売り主の債務不履行責任を追及できると定めている(民法第415条:損害賠償、民法第541条:解除)。しかしこのような債務不履行責任を買い主が追及できるのは、売り主に帰責事由(故意または過失)がある場合だけである。

しかしこれでは買い主の保護に欠け、売買契約への信頼性をそこなうことになりかねない。そこでわが国の民法では、売り主に帰責事由がない場合(すなわ売り主が無過失である場合)であっても、一定の場合には売り主が買い主に対して責任を負うと定めている。このような売り主の無過失責任が「売主の担保責任」である。

(2)民法第565条による売り主の担保責任
売り主の担保責任のひとつとして、数量の不足または物の一部滅失の場合における善意の売り主の担保責任がある(民法第565条)。

民法第565条の内容は具体的には次のとおり。

(ア)善意の買い主(数量の不足または物の一部滅失を知らなかった買い主)は、売り主に対して、代金減額請求、契約解除、損害賠償請求ができる。売り主はたとえ無過失であったとしても代金減額請求・契約解除・損害賠償請求を拒絶することができない。
(注:ただし契約解除は、不足分・滅失分以外の残存部分のみであれば買い主が買わなかったであろう場合にのみ行なうことができる)

(イ)悪意の買い主(数量の不足または物の一部滅失を知っていた買い主)は、売り主に対して、代金減額請求・契約解除・損害賠償請求のいずれも行なうことができない。
(注:悪意の買い主は民法第565条では権利を行使できないが、売り主に故意過失がある場合であれば売り主の債務不履行責任を追及することはできる)

(3)権利を行使できる期間
上述の(2)に挙げた民法565条による善意の買い主の代金減額請求権・契約解除権・損害賠償請求権は、善意の買い主が事情(数量の不足または物の一部滅失)を知った日から1年以内に行使しなければならない。

(4)数量の不足について
上述のように数量が不足した場合には買い主は民法第565条にしたがって権利を主張することができるが、このときその売買契約が「数量指示売買」であることが必要とされている。
数量指示売買とは、当事者が或る数量を確保するため契約において数量を表示し、この数量をもとに売買代金が定められた売買契約のことである。
(詳しくは「数量指示売買」へ)