最終更新日:2008/10/29
債権・債務関係
さいけん・さいむかんけい人がある人に対して給付を要求するという関係を「債権・債務関係」という。この関係に適用される最も基本的な法律が民法第三編「債権」(民法第399条から第724条まで)であり、一般的に債権法と呼ばれている。
債権・債務関係が発生する原因のうち、最も一般的なものは契約である。例えば土地売買契約では、買い主が土地の引き渡しを売り主に要求するという関係が成立している。また不法行為も債権債務関係の発生原因のひとつである。交通事故の被害者は加害者に対して、金銭の給付を要求するという関係が成立している。
-- 本文のリンク用語の解説 --
不法行為
他人の権利・利益を違法に侵害したことによって損害を与える行為をいう。このような行為によって生じた損害については、当事者間の契約関係の有無にかかわらず、加害者が被害者に賠償する責任を負わなければならない(被害者は、加害者に賠償を請求する債権を得る)。
不法行為が成立するには、一般の原則として、(1)加害者の故意または過失に基づく行為であること、(2)他人の権利または法律上保護される利益を侵害したこと、(3)現に損害が発生し、その損害の発生と行為との間に因果関係があること、(4)加害者に責任能力があること、という要件を満たさなければならず、(1)から(3)の立証責任は、損害賠償を請求する者が負う。
しかし、要件(1)の過失については、特殊なケースについて特例がある。例えば、建物などの工作物の設置・保全に瑕疵があって他人に損害を与えた場合(工作物責任)は、その占有者が賠償責任を負うが、損害が生じないよう十分に注意していたかどうか(無過失である)の立証責任は加害者が負うとされる。原則は被害者が立証しなければならないとされているから、責任が転換されるのである。さらには、占有者が無過失であるときには、賠償責任は所有者が負うことになる。しかも所有者は無過失であっても責任を逃れることはできないとされる(無過失責任)。このように、工作物のように他者に危険を与える恐れのあるものに関しては、不法行為の責任をより強く求めるのが通例である(危険責任の考え方)。
そのほか、雇用された者が他人に損害を与えたときの雇用主の責任(使用者責任)のように、利益を得る過程で与えた損害については、より強く責任を負うべきであるとされている(報償責任の考え方)。公害被害に対する賠償責任、製造物責任などは、報償責任の考え方を法定したものと捉えることもできよう。
さらには、一般の不法行為原則においても、過失の有無の判断は争いになりやすい。大まかに言えば、単に不注意であるというのではなく、損害が予測できることを前提に(予見可能性)、その予見できた損害を回避する行為義務(結果回避義務)を怠ったという客観的な行為義務違反をもって過失と認定される。
不法行為によって賠償すべき損害は、財産的損害のみならず精神的苦痛も損害と認められる(これに対する賠償が慰謝料である)。また、賠償請求権は、損害および加害者を知ったときから3年、不法行為が為されたときから20年で時効消滅する。
なお、公権力の行使または公の営造物の設置管理の瑕疵による損害の賠償については、別に法律の規定があり(国家賠償法)、公権力の行使については故意・過失および違法を責任要件としているが、公の造営物の設置管理の瑕疵(例えば、通常有すべき安全性を欠く場合)に関しては無過失責任としている。
不法行為が成立するには、一般の原則として、(1)加害者の故意または過失に基づく行為であること、(2)他人の権利または法律上保護される利益を侵害したこと、(3)現に損害が発生し、その損害の発生と行為との間に因果関係があること、(4)加害者に責任能力があること、という要件を満たさなければならず、(1)から(3)の立証責任は、損害賠償を請求する者が負う。
しかし、要件(1)の過失については、特殊なケースについて特例がある。例えば、建物などの工作物の設置・保全に瑕疵があって他人に損害を与えた場合(工作物責任)は、その占有者が賠償責任を負うが、損害が生じないよう十分に注意していたかどうか(無過失である)の立証責任は加害者が負うとされる。原則は被害者が立証しなければならないとされているから、責任が転換されるのである。さらには、占有者が無過失であるときには、賠償責任は所有者が負うことになる。しかも所有者は無過失であっても責任を逃れることはできないとされる(無過失責任)。このように、工作物のように他者に危険を与える恐れのあるものに関しては、不法行為の責任をより強く求めるのが通例である(危険責任の考え方)。
そのほか、雇用された者が他人に損害を与えたときの雇用主の責任(使用者責任)のように、利益を得る過程で与えた損害については、より強く責任を負うべきであるとされている(報償責任の考え方)。公害被害に対する賠償責任、製造物責任などは、報償責任の考え方を法定したものと捉えることもできよう。
さらには、一般の不法行為原則においても、過失の有無の判断は争いになりやすい。大まかに言えば、単に不注意であるというのではなく、損害が予測できることを前提に(予見可能性)、その予見できた損害を回避する行為義務(結果回避義務)を怠ったという客観的な行為義務違反をもって過失と認定される。
不法行為によって賠償すべき損害は、財産的損害のみならず精神的苦痛も損害と認められる(これに対する賠償が慰謝料である)。また、賠償請求権は、損害および加害者を知ったときから3年、不法行為が為されたときから20年で時効消滅する。
なお、公権力の行使または公の営造物の設置管理の瑕疵による損害の賠償については、別に法律の規定があり(国家賠償法)、公権力の行使については故意・過失および違法を責任要件としているが、公の造営物の設置管理の瑕疵(例えば、通常有すべき安全性を欠く場合)に関しては無過失責任としている。