最終更新日:2008/10/29
公正証書
こうせいしょうしょ個人や法人からの嘱託により、公証人が公証役場で作成する契約書・合意書などのことをいう。
公正証書の内容としては、不動産売買契約、不動産賃貸借契約、金銭消費貸借契約、遺言などが一般的であるが、公序良俗に反しない限り、どのような契約や合意であっても公正証書にすることが可能である。
公正証書を作成するには、当事者全員(または委任状を持参した代理人)が公証役場に出頭し、公証人に案文を提出し、公証人が公正証書を作成し、当事者全員に読み聞かせ、当事者全員が署名捺印するという手続を踏む。
このため、文書の内容に関して後日裁判になった場合でも、文書の内容が真実であることが非常に強く推定されるので、公正証書に記載された内容がそのまま裁判で証拠になるというメリットがある(これを「証拠力」という)。
また、金銭消費貸借契約に関しては、債務者が一定の事情が発生したときには直ちに強制執行に服するという旨の陳述(これを「執行認諾約款」という)が記載されている場合には、この公正証書は裁判所の確定判決と同等の効力を持つこととされている。
このため、「約束の支払い期日までに債務者が債務を返済しない場合には債務者及び連帯保証人はただちに強制執行を受けても何ら異議はない」という旨の執行認諾約款のある公正証書が存在すれば、裁判を経ないで、ただちに債務者と連帯保証人の財産に対して強制執行を開始することができるというメリットがある。
このような強い効力を持つ公正証書であるが、その作成手数料は低額であり、利用しやすい制度となっている。
公証人
公証人は、裁判官などを長く務めた実務経験者の中から法務大臣が任命しており、全国の法務局・地方法務局に所属し、公証役場で執務を行なっている。
公証役場
公証役場では、公証人が公正証書の作成、会社設立時の定款の認証、確定日付の付与などの公証事務を行なっている。
金銭消費貸借契約
住宅を購入するために、住宅ローンを金融機関から借り入れる場合には、購入者は購入する住宅に抵当権を設定し、抵当として金融機関に差し入れるのが一般的である。
この場合には、金銭消費貸借契約と抵当権設定契約をまとめてひとつの契約書に盛り込むことが多く、こうした契約は「金銭消費貸借抵当権設定契約」のように呼ばれる。
金銭消費貸借抵当権設定契約には次の契約条項が記載されるのが通例である。
1)借入金額・利率・返済期日・遅延損害金
2)返済の延滞や債務者の信用状況の悪化が生じた場合の措置
3)不動産に対する抵当権設定
4)不動産の滅失等の場合における追加担保の差し入れ
5)不動産の売却・賃貸借等の制限
6)火災保険への加入
7)保証人または保証会社による保証
目的の価額100万円まで:手数料5,000円
目的の価額200万円まで:手数料7,000円
目的の価額500万円まで:手数料11,000円
目的の価額1,000万円まで:手数料17,000円
目的の価額3,000万円まで:手数料23,000円
目的の価額5,000万円まで:手数料29,000円
目的の価額1億円まで:手数料43,000円
注1)金銭消費貸借契約書は、貸借金額が目的の価額になる。
注2)売買契約書は、売買価格の2倍が目的の価額になる。
注3)賃貸借契約書は、賃料に賃貸借期間を掛けた額を2倍したものが目的の価額になる。
注4)目的の価額を算定することができないときは、500万円と見なして算定。