不動産用語集|R.E.Words by(株)不動産流通研究所

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最終更新日:2008/10/29

開発許可が不要な開発行為(市街化調整区域における〜)

かいはつきょかがふようなかいはつこうい(しがいかちょうせいくいきにおける〜)

市街化調整区域では、開発行為の規模がどんなに小さくとも、開発行為を行なう前に知事や指定都市等の市長の許可を原則として取得しなければならないとされている。
市街化調整区域は、原則的に市街化を抑制する区域であるので、このように規模の小さな開発行為についても開発許可の取得を義務付けているのである。

ただし例外として、次のような開発行為については、開発許可を受ける必要がないものとされている。

1)農林漁業者の住宅や、農林漁業用建築物(畜舎、蚕室、温室、堆肥舎、サイロなど)を建築するための開発行為

2)市街化調整区域内に居住している者の日常生活のため必要な物品の販売、加工、修理等の業務を営む店舗等(延べ床面積が50平方メートル以下)を新築する目的で、その市街化調整区域内に居住している者が自らその業務を営むために行なう100平方メートル以下の開発行為(都市計画法施行令第22条第6号)

3)鉄道の施設、社会福祉施設、医療施設、学校教育法による学校(大学、専修学校および各種学校を除く)、公民館等、公益上必要な建築物の建築のために行なう開発行為など

なお上記1)と3)についてはその面積の大小にかかわらず開発許可が不要である。

-- 本文のリンク用語の解説 --

市街化調整区域

都道府県が、都市計画区域の中で定める区域(都市計画法7条、15条)。
市街化調整区域に指定されるのは、多くの場合、農地が広がり、建築物の密度が低い地域である。
市街化調整区域では、少数の例外を除いて住宅等の建築が禁止されている。

開発行為

都市計画法上の開発許可の対象となる行為のこと。

1)趣旨
都市計画法では、無秩序な開発を規制するために、宅地開発に対しては知事(または市長)の許可が必要であると定めており、これを開発許可という(都市計画法第29条)。この開発許可の対象となる行為が「開発行為」である。

2)定義
開発行為とは、正確には「主として建築物の建築または特定工作物の建設の用に供する目的で行なう土地の区画形質の変更」と定義されている(都市計画法第4条第12項)。
ここで「特定工作物」と「土地の区画形質の変更」の意味については、おおよそ次のように定義されている。
ア)特定工作物
コンクリートプラント、ゴルフコース、1ha以上のテニスコートなどのこと(詳しくは特定工作物へ)。
イ)土地の区画形質の変更
宅地造成、道路の新設などを伴う土地区画の変更、農地から宅地への変更などのこと(詳しくは土地の区画形質の変更へ)。

2)の定義に該当しない行為は、開発行為ではないので、開発許可を必要としない。例えば、1ha未満のテニスコートの建設のための宅地造成は、開発行為に該当しない。また建築物を建築する目的で、登記簿上で土地を合筆することは「土地の区画形質の変更」ではないので、開発行為に該当しない。
-- 関連用語 --
建築許可

市街化調整区域は、原則的に市街化を抑制する区域であるので、たとえ規模の小さな開発行為であっても、開発行為を行なうには原則的に開発許可が必要とされており(都市計画法第29条)、開発許可を受けるための基準は非常に厳しく設定されている(都市計画法第34条)。

それだけでなく、市街化調整区域では、開発許可を取得していない土地では、原則的に建築(改築や用途変更を含む)を行なうことができないとされている(都市計画法第43条)。
ただし、市街化調整区域における開発許可を取得していない土地であっても、建築の許可を受ければ、建築が可能となる(都市計画法第43条)。

このような市街化調整区域における建築の許可のことを「建築許可」と呼ぶ。

つまり、宅地造成や土地造成をしなくてもよい土地(例えば、すでに宅地になっている土地)では、開発許可を経る必要がないので、この建築許可を経由させることによって、市街化調整区域での建築行為を厳しく監視しているのである。

この建築許可を受けることができるのは次の建築物等である(都市計画法施行令第36条)。

1)都市計画法第34条第1号から第34条第8号の2までに該当する建築物等(日常生活のため必要な小売店舗等(第1号)、鉱物資源や観光資源を利用する建築物(第2号)、農林水産物の加工等のための建築物等(第4号)など)
2)周辺の市街化を促進するおそれがないと認められ、かつ、市街化区域内において行なうことが困難または著しく不適当と認められる建築物等であって、都道府県等の開発審査会が同意したもの(都市計画法施行令第36条第1項第3号ハ)。


なお次の4種類の建築物等はそもそも建築許可が不要とされている。

1)ゴルフコース、1ha以上の運動場、1ha以上の墓地等
2)農林漁業者の住宅、農林漁業用建築物
3)市街化調整区域内に居住している者の日常生活のため必要な物品の販売、加工、修理等の業務を営む店舗等(延べ床面積が50平方メートル以下)
4)鉄道の施設、社会福祉施設、医療施設、学校教育法による学校(大学、専修学校および各種学校を除く)、公民館等、公益上必要な建築物

既存宅地

市街化調整区域は市街化を抑制する区域であるので、建築が厳しく規制されている。

具体的には市街化調整区域内で建築を行なうことができるのは次の3つのケースである(都市計画法第43条第1項)。
1)開発許可を受けて、その開発許可に適合する建築を行なう場合
2)建築許可が不要な建築を行なう場合
3)建築許可を受けた場合 しかし平成13年5月18日より前には、市街化調整区域内であっても一定の条件を満たす土地であれば、建築許可を受けないで建築をすることが広く認められるという制度が存在した。
これが「既存宅地」の制度である(旧都市計画法43条1項6号)。

既存宅地の制度とは次の条件のすべてを満たす宅地については、建築許可を受けなくとも、建築物の新築・改築・用途変更を一定の範囲内で認めるという制度であった。

ア)市街化区域に隣接している地域内の土地であること
イ)おおむね50戸以上の建築物が立ち並んでいる地域内の土地であること
ウ)市街化調整区域に編入された際にすでに宅地であったこと
エ)ウについて知事の確認を受けたこと

このような知事の確認を受けた既存宅地については、比較的自由に建築を行なうことができたのである。 しかし平成13年5月18日に都市計画法が改正・施行されたことにより、こうした既存宅地の制度は、5年間の経過措置を経たのちに消滅することとなった。

具体的には、改正法施行日(平成13年5月18日)以前に既存宅地である旨の確認を受けた土地については、施行日から5年間(平成18年5月17日まで)だけは「自己の居住または業務を行うことを目的とする建築行為」であれば、従来と同様に建築許可を受けずに建築することができる。

ただし「自己の居住または業務を行うことを目的としない建築行為」については、経過措置の対象にならないので、原則どおり建築許可を取得することが必要となっている。