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最終更新日:2017/12/8

道路(建築基準法上の〜)

どうろ(けんちくきじゅんほうじょうの)

建築基準法第43条では、建築物敷地は「建築基準法上の道路」に2m以上の長さで接していなければならないと定めている。

ここでいう「建築基準法上の道路」には、次の2種類が存在する。

1.建築基準法第42条第1項の道路
建築基準法第42条第1項では次の1)〜3)を「道路」と定義している。
この1)〜3)の道路はすべて幅が4m以上である。
1)道路法上の道路・都市計画法による道路・土地区画整理法等による道路
2)建築基準法が適用された際に現に存在していた幅4m以上の道
3)特定行政庁から指定を受けた私道

2.建築基準法第42条第2項の道路
建築基準法第42条第2項では「建築基準法が適用された際に現に建築物が立ち並んでいる幅4m未満の道であって、特定行政庁が指定したもの」を道路とみなすと定めている。

このように建築基準法では、道路とは原則として4m以上の幅の道であるとしながらも、4m未満であっても一定の要件をみたせば道路となり得ることとしている。

 

-- 本文のリンク用語の解説 --

建築基準法

国民の生命・健康・財産の保護のため、建築物の敷地・設備・構造・用途についてその最低の基準を定めた法律。市街地建築物法(1919(大正8)年制定)に代わって1950(昭和25)年に制定され、建築に関する一般法であるとともに、都市計画法と連係して都市計画の基本を定める役割を担う。

遵守すべき基準として、個々の建築物の構造基準(単体規定、具体的な技術基準は政省令等で詳細に定められている)と、都市計画とリンクしながら、都市計画区域内の建物用途、建ぺい率、容積率、建物の高さなどを規制する基準(集団規定)とが定められている。また、これらの基準を適用しその遵守を確保するため、建築主事等が建築計画の法令適合性を確認する仕組み(建築確認)や違反建築物等を取り締まるための制度などが規定されている。

その法律的な性格の特徴は、警察的な機能を担うことであり、建築基準法による規制を「建築警察」ということがある。

建築物

建築基準法では「建築物」という言葉を次のように定義している(建築基準法第2条第1号)。

これによれば建築物とは、およそ次のようなものである。
1.屋根と柱または壁を有するもの
2.上記に付属する門や塀
3.以上のものに設けられる建築設備

上記1.は、「屋根+柱」「屋根+壁」「屋根+壁+柱」のどれでも建築物になるという意味である。
なお、地下街に設ける店舗、高架下に設ける店舗も「建築物」に含まれる。

敷地

建築物のある土地のことを「敷地」という。 なお、同一の敷地の上に2つの建築物がある場合には、建築基準法では、2つの建築物が用途上分けられないときは、同一敷地にあるものとみなすことになっている(建築基準法施行令1条)。
例えば、ある人の所有地の上に「住宅」と「物置」が別々に建っている場合は、この2つは用途上不可分であるので、別々の敷地上に建てたと主張することはできない、ということである。 ところで、建築基準法では「敷地」が衛生的で安全であるように、次のようなルールを設定しているので注意したい(建築基準法19条)。 1.敷地は、道より高くなければならない(ただし排水や防湿の措置を取れば可)
2.敷地が、湿潤な土地や出水の多い土地であるときは、盛り土や地盤の改良を行なう。
3.敷地には、雨水と汚水を外部に排出する仕組み(下水道など)をしなければならない。
4.崖崩れの被害にあう恐れがあるときは、擁壁(ようへき)の設置などをしなければならない。

土地区画整理法

土地区画整理事業を実施するために必要な事項を定めた法律で、1954(昭和29)年に制定された。この法律制定以前は、土地区画整理事業は、旧都市計画法または特別都市計画法の規定によって実施されていた(「土地区画整理事業」についての詳細は、当該用語を参照)。

土地区画整理法には、 1.個人施行者、土地区画整理組合など事業施行者の要件等
2.事業計画
3.事業に伴う権利制限、損失補償等
4.換地処分その他の権利調整等の手続き などが規定されている。

特定行政庁

建築基準行政において、建築主事を置く市町村の区域については当該市町村の長を、その他の市町村の区域については都道府県知事をいう。

人口が25万人以上の市の市長は原則として特定行政庁であるほか、それ以外の市町村長も建築主事を置くことによって特定行政庁となる。

建築主事は建築確認等の業務を行なうが、違反建築物に対する措置等は特定行政庁の業務とされている。
-- 関連用語 --
2項道路

建築基準法第42条第2項の規定により、道路であるものと「みなす」ことにされた道のこと。
「みなし道路」とも呼ばれる。

建築基準法第43条では、建築物の敷地は「建築基準法上の道路」に2m以上の長さで接していなければならないと定めている。

ここでいう「建築基準法上の道路」は原則として幅が4m以上あることが必要とされている(建築基準法第42条第1項)。

しかしながら、わが国の現況では、幅が4m未満の道が多数存在しているため、次の1.〜3.の条件を満たせば、その道を「建築基準法上の道路とみなす」という救済措置が設けられている(建築基準法第42条第2項)。

1.幅が4m未満の道であること
2.建築基準法が適用された際にその道に現に建築物が立ち並んでいたこと
3.特定行政庁(知事や市長)の指定を受けたことでの救済措置による道路のこと

これらを、その条文名をとって「2項道路」と呼んでいるのである。

こうした2項道路に面している土地については、道路中心線から2m以内には建築ができないという制限(セットバック)があるので特に注意したい。

位置指定道路

特定行政庁から道路位置指定を受けた私道を、一般に「位置指定道路」と呼んでいる(建築基準法第42条第1項第5号)。

位置指定道路は「建築基準法上の道路」であるので、位置指定道路に面する土地では、建築物を建築することができる。

既存道路

建築基準法が適用された際に現に存在していたことを理由として「建築基準法上の道路」とされている道路のこと。

「建築基準法上の道路」とは原則的には、道路法上の道路・都市計画法による道路・土地区画整理法等による道路・特定行政庁から指定を受けた私道等である。

しかしこれらに該当しなくとも、建築基準法が適用された際に現に存在していた幅4m以上の道は「建築基準法上の道路」に含めることとされている(建築基準法第42条第1項第3号)。この第3号の規定による道路のことを一般に「既存道路」と呼んでいる。

また、いわゆる2項道路も「既存道路」に含める場合がある。

接道義務

建築基準法第43条の規定によれば、建築物の敷地は原則として、建築基準法上の道路と2m以上の長さで接しなければならない。これは消防活動などに支障をきたすことがないように定められたものである。この義務のことを「接道義務」と呼んでいる。
(なお建築基準法第43条では、その敷地の周囲に広い空地を有する建築物等については、特定行政庁が建築審査会の同意を得て許可したものについては、接道義務を免除することができるとも定めている) また、多数の人が出入りするような特殊建築物(学校・ホテルなど)や大規模建築物(3階建て以上の建築物など)については、防火の必要性が特に高い等の理由により、地方自治体の条例(建築安全条例)において、より重い接道義務を設けていることが多いので注意したい。