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消費者契約法

しょうひしゃけいやくほう

 消費者と事業者との間の情報の質・量・交渉力の格差にかんがみ、事業者の一定の行為により消費者が誤認・困惑した場合の契約の申込み等の取消し等を定め、消費者の利益の擁護を図ることを目的として平成13年4月1日より施行された法律。

 消費者と事業者との間で締結される契約について適用され、当事者双方が事業者である契約と当事者双方が消費者である契約は対象とならない。

 本法では、事業者が契約の締結の勧誘に際して、重要事項について事実と異なることを告げ又は将来における変動が不確実な事項の断定的判断を提供し、消費者がその内容が事実であると誤認した場合は申込みや承諾の取消しを可能とし(4条)、事業者が損害賠償の責任を全く負わないとする等、消費者の利益を不当に害する契約条項の無効(8条、10条)、等を定めている。

 消費者契約法と民法・商法が競合する場合は消費者契約法が優先し適用される。また、消費者契約法と宅建業法が競合する場合は、宅建業法が優先される(11条2項)。例えば、瑕疵担保責任の免責特約は、消費者契約法では免責特約が有効な場合を限定し、全部免責条項を無効としているが、宅建業法では、売主が業者の場合は、目的物の引渡し後2年以上となる特約を除き、買主の不利となる一切の特約を無効(宅建業法40条2項)としており、宅建業法が優先して適用される。

 なお、平成18年6月に一部を改正し、不特定多数の消費者の利益を擁護するため、適格消費者団体(内閣総理大臣の認定が必要)が、消費者契約法に違反する事業者の不当な行為に対して、差止請求権を行使できるようなった(平成19年6月7日施行)。

出典 不動産適正取引推進機構

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