建築仕上診断技術者
けんちくしあげしんだんぎじゅつしゃ
建築物のロングライフ化に関する事業を行なうことにより、良好な建築ストックの形成を推進することを目的とする(公社)ロングライフビル推進協会(BELCA)が、外壁タイル剥落による死傷事故を契機に1990(平成2)年に創設した民間資格。
一級建築士、二級建築士、1級建築施工管理技士、2級施工管理技士(建築又は仕上げ)、特定建築物調査員のいずれかの資格を有し、かつ、外壁または防水の施工時の検査または診断の実績を5件以上有する者や、大学、高校等の建築系学科を卒業し、外壁の施工等について、一定の経験年数を有する者などで、BELCAが主催する講習を受講し、修了が認められ登録をした者に、登録証および登録証明書が交付される。
建築物
建築基準法では「建築物」という言葉を次のように定義している(建築基準法第2条第1号)。
これによれば建築物とは、およそ次のようなものである。
1.屋根と柱または壁を有するもの
2.上記に付属する門や塀
3.以上のものに設けられる建築設備
上記1.は、「屋根+柱」「屋根+壁」「屋根+壁+柱」のどれでも建築物になるという意味である。
なお、地下街に設ける店舗、高架下に設ける店舗も「建築物」に含まれる。
一級建築士
建築物の設計や工事管理を行なうことのできる資格のひとつ。建築士法に基づき、国土交通大臣の行なう一級建築士試験に合格し、大臣から免許を受けることによって得ることのできる資格である。
建築物の設計・工事管理は、用途、構造、規模に応じて定められた一定の建築物について、一級建築士、二級建築士または木造建築士が行なわなければならないとされている(建築基準法)。この場合、二級建築士および木造建築士については設計・工事管理を行なうことができる建築物に制限があるが、一級建築士は、すべての建築物について設計・工事管理を行なうことができる。
ただし、一定規模以上の建築物の構造設計または設備設計に関しては、構造設計一級建築士または設備設計一級建築士による構造関係規定または設備関係規定への適合性の確認を受けるか、それらの者が自ら構造設計または設備設計を行なう必要がある。
二級建築士
一定規模以上の建築物の設計や工事監理は、規模、構造および用途により、一級建築士、二級建築士または木造建築士が行わなければならない(建築基準法第5条の6)。一級建築士はすべての建築物の設計・工事監理を行なうことができるが、二級建築士は、3階建て以下、高さ16m以下で、延べ面積1,000平方メートル以下の特定用途でない木造建築物および延べ面積300平方メートル以下の特定用途でない鉄筋コンクリート造・鉄骨造等の建築物について、設計・工事監理を行なうことができるとされている。
二級建築士資格は、建築士法に基づき、都道府県知事が行なう二級建築士試験に合格した後、免許登録を申請し、都道府県知事から免許の交付を受けることにより、二級建築士としての業務を行なうことができる。試験および実務は、(公財)建築技術教育普及センターが、全国の都道府県知事から中央指定試験機関として指定され、実施している。
建築施工管理技士
建築工事の施工管理を適確に実施する技術を有するとして与えられる資格。建設業法に基づく資格で、国土交通大臣が付与する。
建築施工管理技士は、1級建築施工管理技士と2級建築施工管理技士に区分されている。また、2級建築施工管理技士は、建築、躯体、仕上げの3種類の資格に分かれている。それぞれの資格を得るためには、指定試験機関が実施する技術検定に合格しなければならない。検定の対象となるのは、施工計画、施工図の作成、工程管理、品質管理、安全管理等に関する技術である。
建設業の営業所及び工事現場には、一定の資格を有する技術者を置かなければならないが、建築工事については、建築施工管理技士及び建築士がその資格者として認められている。この場合、1級建築施工管理技士及び1級建築士はすべての建築工事について資格があるが、2級建築施工管理技士、2級建築士、木造建築士については、携わる営業内容及び施工建築物の規模・用途に制限がある。
なお、業務の性質から、建築施工管理技士は工事の実施に関する技術のウエイトが比較的高く、建築士は建築物の設計・監理に関する技術のウエイトが比較的高いとされている。
関連用語
建築士
建築物の設計、工事監理等を行なう技術者であって、試験に合格して免許を受けた者をいう。建築士法による資格である。
建築士は、設計等を行なうことができる建物の規模、構造、用途によって、一級建築士、二級建築士、木造建築士に分かれている。例えば、延べ面積が千平方メートルを超え階数が二以上の建築物は、一級建築士でなければ設計をしてはならないし、延べ面積が百平方メートル(木造の建築物にあっては三百平方メートル)を超えまたは階数が三以上の建築物は、一級建築士または二級建築士でなければ設計をしてはならない。
また、一級建築士であって、構造設計または設備設計について高度な専門能力を有すると認められた者は、構造設計一級建築士または設備設計一級建築士としてその専門業務に従事することができるとされている。
建築士の資格は法的に保護さていて、例えば、建築確認の申請に当たって提出する設計図書は建築士が作成しないと受理されないし、建築士の免許を受けることなく建築士の名称を用いて業務を行なう者は罰せられる。
なお、建築士の業務分野は、その専門性に応じて、大きく、意匠設計(主として、建築のデザインや設計の総合性の確保を担う)、構造設計(主として、建築物の構造の安全性確保などを担う)、設備設計(主として、建築設備の設計を担う)、監理業務(主として、工事が設計に適合して実施されるための監督などを担う)に分かれている。