仮住まい
かりずまい
居宅を建て替えやリフォームする工事期間中の住居。
建て替えでは、現居宅の解体から新居宅の建築工事の完了まで1年程度を要することから、その間の住居が必要になる。多くは賃貸住宅を探し、借りることになるが、家賃負担に加えて、引っ越し費用や家財道具の保管費用などの費用がかかるほか、物件の探索にしても、短期の賃貸を避けたい貸し主が多く、課題が多い。このため、建て替えやリフォームを担当するハウスメーカーや工事業者が、あらかじめ仮住まい用の住宅を用意している場合もある。
建て替え
建物を改築すること。全面的な建て替えのほか、建物の一部を建て替える場合もある。
マンションの建て替えには、区分所有者およびその議決権の各5分の4以上の多数による決議(建替え決議)が必要である。
リフォーム
建物の構造強化、機能向上などを図るための改修をいう。リフォームの種類には、耐震化、バリアフリー化、省エネルギー化、耐久性向上化などのための工事がある。
リフォームへのニーズは、既存建物の有効活用、既存住宅流通の活性化、良質な住宅ストックの形成などの要請によって、今後高まっていくと考えられている。また、これを促進するためのリフォーム減税が措置されている。
一方で、リフォームは、その目的や内容が多様で幅広いこと、リフォーム前の建物の状態がさまざまであることなどの特徴がある。そのため、リフォームのための技術・技能や費用を標準化するのが難しい。また、リフォームによって高まるであろう不動産価値を評価する手法は十分に確立されているとは言い難く、リフォームを不動産価格に反映するしくみも十分ではない。リフォームに対するニーズに応えるためには、これらの課題に取り組まなければならない。
ハウスメーカー
住宅の生産を工業システム化し、住宅建設事業を広域に展開している建設会社を指す言葉であるが、明確な定義はない。
住宅建設は発注者の注文に従って工事を進めるため、用いる材料や工事方法は区々であるが、ハウスメーカーは、建築資材や工法を規格化して、住宅生産を工業生産システムに似たかたちで実施する体制を整えている。その結果、生産効率を高め、大量生産、品質確保、工期短縮、コスト低減を図ることができるとされる。一方で、建物の設計は規格化された生産システムや資材・工法に従わなければならず、注文者の幅広いニーズへの対応、立地条件との調整、周辺環境との調和の確保など、個別の事情に応えることについては限界があるとされる。
ハウスメーカーが建設する住宅はほとんどが一戸建て住宅である。また、ハウスメーカーの特徴は生産を規格化・システム化することであって、実際の工事のほとんどは、工務店や大工が下請負として施工している。
なお、住宅建設会社には、ハウスメーカーのほか、ハウスビルダー、工務店、大工店などがある。それぞれの定義は明確ではないが、事業展開の範囲、工法、工事体制などに違いがある。