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最終更新日:2017/12/8

優先出資

ゆうせんしゅっし

出資のうち、普通の出資者に優先して配当を受けることのできる地位にある出資をいう。

一方で、優先出資者の議決権は大幅に制限される。

優先出資は、普通の出資者以外の不特定多数の者から投資を募るために募集され、それを証する証券(優先出資証券)は、株式における「優先株」に類似した性格の金融商品として取引される。

不動産の証券化においても、特定目的会社の社員ではあるが、特定目的会社の設立時の社員に先立って利益の配当または残余財産の分配を受けることのできる社員の地位(優先出資)が認められている。

-- 本文のリンク用語の解説 --

不動産の証券化

不動産を流動化するための典型的な手法であり、不動産から価値を切り離したうえで、その価値を細分化し、証券の形で流通させることをいう。

その仕組みは、大まかには3つの段階によって構成される。 1.流動化の対象となる不動産をSPC等や信託受託者が譲渡を受ける。これによって元の資産保有者(オリジネーター)から不動産が切り離され、不動産そのものの価値(収益力・リスク等)が明確になる。 2.SPC等や信託受託者は、不動産から得られるであろう収益(インカムゲインとキャピタルゲイン)を裏づけとして証券(出資口・信託受益権等)を発行する。これによって、不動産の価値が細分化される。 3.証券を流通させる。 これによって、不動産が金融商品の形で取引されることになる。

このとき、それぞれの段階で仕組みを工夫し、元の不動産の価値を加工して、多様な不動産証券化商品を作り出すことができる。例えば、1.の段階では、異なる複数の不動産をプールしてリスクを分散すること、2.の段階では、収益の配分を優先・劣後の関係に構造化してリスクとリターンの異なる証券を発行することなどが行なわれている。また、3.の段階では、金融市場における不動産証券化商品の特性を明確にして、投資家による適正な判断を可能とするサービスなどが提供されている。さらに通常は、収益性を確保するために、不動産の運用は専門の運用者に委託される。

不動産の証券化において鍵となるのは、不動産からの収益を最適化するような不動産経営能力、および、不動産市場の動向を的確に把握するための市場情報である。しかしながら、その向上・充実を図るための仕組みは、現在、発展途上にある。

特定目的会社

特定の資産を裏付けとした有価証券を発行するためだけに設立された法人で、「資産の流動化に関する法律」にもとづいて設立される特別な社団をいう。 SPC(Special Purpose Company)の中に包括され、TMKと略称されることもある。不動産の証券化などのために活用される一種のペーパーカンパニーであり、資産処分とともに解散される。

その重要な機能は、証券化の対象になる資産を独立させ、責任を資産価値の範囲内に限定すること(倒産隔離機能)、および、投資家への二重課税を回避するための器となること(導管体機能)である。資産の管理運用などの具体的業務は、一定の要件を備えた会社等に委託される。

なお、資産の流動化に関する法律では、資産流動化の方法として、特定目的会社を用いる場合のほか、特定目的信託を用いる場合を規定している。

優先出資

出資のうち、普通の出資者に優先して配当を受けることのできる地位にある出資をいう。 一方で、優先出資者の議決権は大幅に制限される。

優先出資は、普通の出資者以外の不特定多数の者から投資を募るために募集され、それを証する証券(優先出資証券)は、株式における「優先株」に類似した性格の金融商品として取引される。

不動産の証券化においても、特定目的会社の社員ではあるが、特定目的会社の設立時の社員に先立って利益の配当または残余財産の分配を受けることのできる社員の地位(優先出資)が認められている。